蒼の彼方のフォーリズム(五島列島久賀島)【舞台探訪・聖地巡礼】
平成26年11月28日にspriteより「恋と選挙とチョコレート」に続く第二作として発売された「蒼の彼方のフォーリズム」の舞台を訪ねてきました。
本作の舞台は、四島列島(福留島・久奈島・笠松島・上通島)という架空の場所の設定ですが、その設定は長崎県の五島列島(福江島・久賀島・若松島・中通島・奈留島)をモデルにしていると思われます。五島列島といえば、ばらかもんの舞台ともなっている福江島が比較的有名ですが、本作のメインの舞台は五島列島の島々の中でも面積こそ3番目の大きさであるものの、人口は400人にも満たない久賀島(作中では久奈島)という設定になっています。

なお、訪問日は平成26年8月です。その際は、まだゲームも発売されていない状態でしたが、体験版と公式HPにあった画像を頼りに背景を探しました。結論を先に言っておくと、現地にゲームの雰囲気の場所を見出すことはできませんでした。
平成28年1月からはアニメが放送されますが、現在公開されている情報を見る限りでは、現地でのロケハンは行っていない様に思われます。
ということで一致するカットなどはないですが、ゲームの設定上のモデルとなっている久賀島がどんな島なのか、写真で紹介いたしますのでご確認ください。
【久奈浜学院】


作中の登場人物達が通う学校です。丘の上に建てられているそうですが、その様な学校は実際にはありません。というより、高校が島内には存在していません。島にある学校は、五島市立久賀中学校・小学校のみとなっており、その外観は写真の様な感じです。これ以上先は学校敷地内になるので、ちょっと分かりにくい写真かもしれませんが、作中のものとは校舎の外観も所在地も全く一致しません。
【教会】


キービジュアルの教会です。実は事前の下調べでは、これが一番モデルありの可能性アリと思っていました。
写真は浜脇教会というカトリックの教会です。五島列島といえば、カトリックの教会が多く残る信仰の地ですし、キービジュアルになるに相応しいシンボリックな場所といえます。


場所も海岸のすぐ近くにあり、キービジュアルの様に、海が見えてもおかしくありません。
また、作中のMAPにも実際の場所と割と近い位置に白い教会が描かれており、こちらをモデルにしていると思われるのです。
ただし、細部のデザインに目を向けてみると、色が白いこと以外は一致はしません。


【ビーチ】



島の集落に隣接する様な場所に、このような砂浜はありませんでした。頑張って似ている場所を探してもこんな感じです。
【バス停】



実際の久賀島には残念ながらバス自体がありません。久賀タクシーの乗り合いタクシーの停留所?があるだけです。
また、作中の様に、集落より高い位置を通っていて、後ろに家屋を見渡せるような場所自体がありません。
【集落】




これも一致するようば場所は全くありません。実際の久賀島は、作中よりもずっと田舎だと思った方がいいです。島の集落で写真を幾枚か撮りましたが、こんな雰囲気です。
…ということで、比較するというほどのものでもない感じです。島の雰囲気を味わって頂くため、もう少し、島の風景や名所を紹介させて頂きます。
■牢屋の窄殉教記念聖堂


「五島崩れ」と呼ばれるキリスト教徒の弾圧で、6坪の牢屋に約200人ものキリシタンが収容された跡地に建てられている教会。
この迫害で命を落とした43人の名前が刻まれた殉教記念碑も建てられている。
■旧五輪教会堂


久賀島で一番有名な観光地といっていい場所かと思います。ユネスコの世界文化遺産暫定リストへ掲載が決まった「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」の構成資産の一つに指定されています。旧浜脇教会堂をそのまま移築したものになっています。
■田ノ浦港


島の玄関口です。福江島からフェリーと高速船が就航しています。福岡と五島列島を結ぶ“フェリー太古”という船があるのですが、残念ながら、このフェリーは久賀島には寄港しないのです…。
■その他




どうでしょう。島の雰囲気を味わって頂けましたでしょうか。
島自体へのアクセスも相当しんどいものがありますが、島に着いたとしても、現地にレンタカー等のサービスを提供している会社もありませんし、公共交通機関も存在しないため、島内を巡るには、原付か車を福江島でレンタルして持ち込まないと厳しいと思います。私は福江島から車をフェリーで持ち込んで島内を廻りました。
ということで、蒼の彼方のフォーリズムの設定上の舞台となっている、久奈島こと久賀島の紹介でした。
ただ、本作の舞台はあくまで四島列島であって、現実の五島列島とは違うものだと考えるべきかと思います。
(私の取材不足で、存在している背景を見逃しているだけという可能性も否定しえません)
五島列島は福江島・久賀島・若松島・中通島・奈留島はすべて訪問済みですので、アニメ版でそれらしい風景が出てきたら、検証してみたいと思いますし、また、現地を訪問してきたいと思っています。
本作の舞台は、四島列島(福留島・久奈島・笠松島・上通島)という架空の場所の設定ですが、その設定は長崎県の五島列島(福江島・久賀島・若松島・中通島・奈留島)をモデルにしていると思われます。五島列島といえば、ばらかもんの舞台ともなっている福江島が比較的有名ですが、本作のメインの舞台は五島列島の島々の中でも面積こそ3番目の大きさであるものの、人口は400人にも満たない久賀島(作中では久奈島)という設定になっています。

なお、訪問日は平成26年8月です。その際は、まだゲームも発売されていない状態でしたが、体験版と公式HPにあった画像を頼りに背景を探しました。結論を先に言っておくと、現地にゲームの雰囲気の場所を見出すことはできませんでした。
平成28年1月からはアニメが放送されますが、現在公開されている情報を見る限りでは、現地でのロケハンは行っていない様に思われます。
ということで一致するカットなどはないですが、ゲームの設定上のモデルとなっている久賀島がどんな島なのか、写真で紹介いたしますのでご確認ください。
【久奈浜学院】


作中の登場人物達が通う学校です。丘の上に建てられているそうですが、その様な学校は実際にはありません。というより、高校が島内には存在していません。島にある学校は、五島市立久賀中学校・小学校のみとなっており、その外観は写真の様な感じです。これ以上先は学校敷地内になるので、ちょっと分かりにくい写真かもしれませんが、作中のものとは校舎の外観も所在地も全く一致しません。
【教会】


キービジュアルの教会です。実は事前の下調べでは、これが一番モデルありの可能性アリと思っていました。
写真は浜脇教会というカトリックの教会です。五島列島といえば、カトリックの教会が多く残る信仰の地ですし、キービジュアルになるに相応しいシンボリックな場所といえます。


場所も海岸のすぐ近くにあり、キービジュアルの様に、海が見えてもおかしくありません。
また、作中のMAPにも実際の場所と割と近い位置に白い教会が描かれており、こちらをモデルにしていると思われるのです。
ただし、細部のデザインに目を向けてみると、色が白いこと以外は一致はしません。


【ビーチ】



島の集落に隣接する様な場所に、このような砂浜はありませんでした。頑張って似ている場所を探してもこんな感じです。
【バス停】



実際の久賀島には残念ながらバス自体がありません。久賀タクシーの乗り合いタクシーの停留所?があるだけです。
また、作中の様に、集落より高い位置を通っていて、後ろに家屋を見渡せるような場所自体がありません。
【集落】




これも一致するようば場所は全くありません。実際の久賀島は、作中よりもずっと田舎だと思った方がいいです。島の集落で写真を幾枚か撮りましたが、こんな雰囲気です。
…ということで、比較するというほどのものでもない感じです。島の雰囲気を味わって頂くため、もう少し、島の風景や名所を紹介させて頂きます。
■牢屋の窄殉教記念聖堂


「五島崩れ」と呼ばれるキリスト教徒の弾圧で、6坪の牢屋に約200人ものキリシタンが収容された跡地に建てられている教会。
この迫害で命を落とした43人の名前が刻まれた殉教記念碑も建てられている。
■旧五輪教会堂


久賀島で一番有名な観光地といっていい場所かと思います。ユネスコの世界文化遺産暫定リストへ掲載が決まった「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」の構成資産の一つに指定されています。旧浜脇教会堂をそのまま移築したものになっています。
■田ノ浦港


島の玄関口です。福江島からフェリーと高速船が就航しています。福岡と五島列島を結ぶ“フェリー太古”という船があるのですが、残念ながら、このフェリーは久賀島には寄港しないのです…。
■その他




どうでしょう。島の雰囲気を味わって頂けましたでしょうか。
島自体へのアクセスも相当しんどいものがありますが、島に着いたとしても、現地にレンタカー等のサービスを提供している会社もありませんし、公共交通機関も存在しないため、島内を巡るには、原付か車を福江島でレンタルして持ち込まないと厳しいと思います。私は福江島から車をフェリーで持ち込んで島内を廻りました。
ということで、蒼の彼方のフォーリズムの設定上の舞台となっている、久奈島こと久賀島の紹介でした。
ただ、本作の舞台はあくまで四島列島であって、現実の五島列島とは違うものだと考えるべきかと思います。
(私の取材不足で、存在している背景を見逃しているだけという可能性も否定しえません)
五島列島は福江島・久賀島・若松島・中通島・奈留島はすべて訪問済みですので、アニメ版でそれらしい風景が出てきたら、検証してみたいと思いますし、また、現地を訪問してきたいと思っています。

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過去記事に失礼します
久賀島ではありませんが、作中のビーチに似ている場所が五島市(福江島)にあります。
低い防波堤に沿うように、干潮時に砂浜が見える場所なのですが、フェリー船着き場から富江町へ、海沿いに車を走らせていると見えます。
防波堤を挟んだ反対側には、民家も立ち並んでいたりするので、おそらくここではないでしょうか?
もしそうだとしたら、島外の方には、島同士繋がっていると思う方がいらっしゃるようで、もしかしたら作者もそう思って、他の島の場所を盛り込んだのかもしれませんね。
低い防波堤に沿うように、干潮時に砂浜が見える場所なのですが、フェリー船着き場から富江町へ、海沿いに車を走らせていると見えます。
防波堤を挟んだ反対側には、民家も立ち並んでいたりするので、おそらくここではないでしょうか?
もしそうだとしたら、島外の方には、島同士繋がっていると思う方がいらっしゃるようで、もしかしたら作者もそう思って、他の島の場所を盛り込んだのかもしれませんね。
Re: 過去記事に失礼します
>五島市在住の者様
コメントありがとうございます。
また、お返事が遅くなりまして申し訳ございません。
実は、本作、ましろうどんのモデルは、長崎に実在していました。
それを考えると、ご指摘の通り、久賀島ではない場所に、モデルがある可能性は十分にあると考えられます。
ただし、こういう趣味をやっていると、こういう描き方の背景には、モデルがあるであろうとか、何となく感じる様になるのですが、本作(アニメ版の方のことですが、)のそれは、実在の場所をモデルに描いているようには見えないものばかりのように思います。
今後も引き続き、検証してみたいと思います。
何かあれば、お知らせ頂ければ幸いです。
ありがとうございます。
> 久賀島ではありませんが、作中のビーチに似ている場所が五島市(福江島)にあります。
> 低い防波堤に沿うように、干潮時に砂浜が見える場所なのですが、フェリー船着き場から富江町へ、海沿いに車を走らせていると見えます。
> 防波堤を挟んだ反対側には、民家も立ち並んでいたりするので、おそらくここではないでしょうか?
> もしそうだとしたら、島外の方には、島同士繋がっていると思う方がいらっしゃるようで、もしかしたら作者もそう思って、他の島の場所を盛り込んだのかもしれませんね。
コメントありがとうございます。
また、お返事が遅くなりまして申し訳ございません。
実は、本作、ましろうどんのモデルは、長崎に実在していました。
それを考えると、ご指摘の通り、久賀島ではない場所に、モデルがある可能性は十分にあると考えられます。
ただし、こういう趣味をやっていると、こういう描き方の背景には、モデルがあるであろうとか、何となく感じる様になるのですが、本作(アニメ版の方のことですが、)のそれは、実在の場所をモデルに描いているようには見えないものばかりのように思います。
今後も引き続き、検証してみたいと思います。
何かあれば、お知らせ頂ければ幸いです。
ありがとうございます。
> 久賀島ではありませんが、作中のビーチに似ている場所が五島市(福江島)にあります。
> 低い防波堤に沿うように、干潮時に砂浜が見える場所なのですが、フェリー船着き場から富江町へ、海沿いに車を走らせていると見えます。
> 防波堤を挟んだ反対側には、民家も立ち並んでいたりするので、おそらくここではないでしょうか?
> もしそうだとしたら、島外の方には、島同士繋がっていると思う方がいらっしゃるようで、もしかしたら作者もそう思って、他の島の場所を盛り込んだのかもしれませんね。